ロック-プログレッシブ

Elvis Costello / North

Rock : ★★★☆☆
 
 
エルヴィス・コステロはもっと他に得意なことがあると思う
 
エルヴィス・コステロ、2003年の作品。

デビュー30周年を迎えるとともに、結婚という 公私共に充実した時期に生み出されたラブ・バラード集。 基本はピアノとヴォーカルのデュオという構成で、 曲によってはミュートしたトランペットやブロドスキー弦楽四重奏団、 オーケストラが加わる。

エルヴィス・コステロの歌は、上手いと思う。 それぞれのプレイヤーも上手い。別に悪いところは無い。 しかし、主観的な問題だったら申し訳ない。 趣味が合わないだけなのか、全体として退屈さを隠せない。

曲を聴いて驚かされるアイデアや、発見がほとんどないのだ。 どの曲も同じようで区別がつかないほどだし、 展開もありきたりでつまらない。 1曲聴くのはいいが、それ以上聴くのは辛い。そんな感じがした。 芸術にはある種のハングリーさが必要で、 心身ともに緩みきった状態では快作は生まれないという 悪しき例となってしまうとしたら寂しいことである。

いろいろ挑戦するのもいいが、 エルヴィス・コステロはもっと他に得意なことがあると思うし、 エルヴィス・コステロのネームバリューだけでこういった作品を 市場に出回らせるのはあまり良くないとすら感じてしまった。

このレビューは単に主観的なものからくる不具合から生じた 違和感に基づくものかもしらない。いつもレビューを書くに当たり 客観性を失わないよう心がけているのに、 今回に限って主観が先行してしまったとしたら申し訳ない。 しかし、良くも悪くも正直な感想である事も確かである。 よろしかったらこの評価が正しいか否かはご自分で確かめていただきたい。

1.You Left Me In The Dark
2.Someone Took
 The Words Away
3.When Did I Stop Dreaming
4.You Turned To Me
5.Fallen
6.When It Sings
7.Still
8.Let Me Tell You About Her
9.Can You Be True?
10.When Green Eyes Turn Blue
11.I'm In The Mood Again
 
Elvis Costello : vocal,guitar
Steve Nieve : piano
Michael Formanek : bass  Peter Erskine : drums
Lee Konitz : alt sax  Brodsky Quartet ,etc
 
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posted by 日向 葵 (ひゅうが あおい) at 2006年04月07日 | Comment(0) | TrackBack(0) | ロック-プログレッシブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
ロック-プログレッシブ

King Crimson / Beat

Rock-Progressive Rock : ★★★★★
 
 
プログレッシブロックファンでない人にこそ聴いてもらいたい
 
キングクリムゾン、1982年の作品。

'80年代クリムゾンといえば、 多くのファンに好まれない不遇の時期で有名である。 それは、今までのプログレッシブロックの流れからすると あまりにもダンスミュージック調で音作りが違いすぎる という点から来ているのだと思っている。

確かにファーストアルバム「クリムゾンキングの宮殿」から 4作目「アイランズ」に至る第一期クリムゾン。 5作目「太陽と戦慄」から7作目「レッド」に至る第二期。 その中にはバライエティがあるとはいえ、 プログレッシブロックの範疇に収まるものであった。

しかし、8作目「ディシプリン」から 10作目「スリー・オブ・ア・パーフェクト・ペアー」 に至る第三期は全く以前と異なる。 更には、この3作の中はある種の一貫性があるとはいえ、 緻密に構成された音作りの「ディシプリン」と インプロビゼーションがその半数を占める 「スリー・オブ・ア・パーフェクト・ペアー」では コンセプトがかなり異なる。

第三期になって突如登場したアメリカ人メンバー、 ツインギター構成、プログレッシブロックからの脱却。 大きな変動の中、3作の中心に位置するのが この9作目「ビート」である。

曲が進むごとに沈み込んでいくような暗い曲調。 5曲目「ニューロティカ」7曲目「ザ・ハウラー」 の素晴らしさは筆舌を尽くすといっていいと思う。 真の意味でデプレッシブで深遠な世界を作っている。

プログレッシブロックの固定観念に捉われずに 聴くことが出来るという意味で、 むしろプログレッシブロックファンでない人にこそ 聴いてもらいたい作品。

1.Neal and Jack and Me
2.Heartbeat
3.Sartori in Tangier
4.Waiting Man
5.Neurotica
6.Two Hands
7.The Howler
8.Requiem
 
Robert Fripp : guitar  Adrian Belew : vocal , guitar
Tony Levin : stick  Bill Bruford : drums , percussion
 
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posted by 日向 葵 (ひゅうが あおい) at 2006年03月09日 | Comment(4) | TrackBack(6) | ロック-プログレッシブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
ロック-プログレッシブ

Talking Heads / Remain In Light

Rock-EG collection : ★★★★★
 
 
シングルトーンのインプロヴィセーション
 
トーキング・ヘッズ1980年の作品。

「まず曲ありき。」というのがこの作品のコンセプトなのだという。 事前に特に打ち合わせも何もなく、その時の感性によって表現する。 アフリカンビートを根底に置きシングルトーンで望んだ作品だけに、 正にその表現そのものだったのだろう。 コード進行を無くし、反復する単一コードの中で自由な表現をする。 根源的な意味で音楽の理想に近い形で本作品は制作された。

スタジオ録音の後、デイビッド・バーンとブライアン・イーノによる 編集作業で細部は調節された。編集によって大幅に変更された 箇所も少なからずあったようだが、いずれにしても通常の音楽作成の 過程から比べると、かなり異質な作品であることは間違いない。

今でこそ、打ち込み系の音楽はシングルコードの曲が少なくないので この手の音は珍しくないのかも知らないが、1980年という時代に それもこれだけの質を保った形でシングルコードのみの曲が羅列された アルバムが登場するとは驚愕に値する。

単なるロックミュージックとして聴いても楽しめるポップさを持ちつつ 大胆な録音形態による瞬間的で斬新なアイデアが捉えられ、 細部にわたって細やかな編集が行われているリメイン・イン・ライト。 多くの方に聴いていただきたい作品の一つといえよう。

1.Born Under Punches
 (The Heat Goes On)
2.Crosseyed and Painless
3.Great Curve
4.Once in a Lifetime
5.Houses in Motion
6.Seen and Not Seen
7.Listening Wind
8.Overload
 
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posted by 日向 葵 (ひゅうが あおい) at 2006年02月21日 | Comment(6) | TrackBack(1) | ロック-プログレッシブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
ロック-プログレッシブ

David Sylvian / Brilliant Trees

Rock : ★★★★☆


一転してデヴィッド・シルヴィアンの目指したものとは

デヴィッド・シルヴィアン、1984年発表の初のソロアルバム。

1982年、5年に渡るジャパンでの活動に終止符を打ち、YMOの 坂本龍一とコラボレーションアルバム「バンブー・ミュージッック」、 「禁じられた色彩」をはさんで発表された、デヴィッド・シルヴィアン 初となるのソロアルバムが本作「ブリリアント・トゥリー」である。

内省的なジャパンの作風から一転して、外部へ放出されるような すさまじいエネルギーを持ったロックに仕上がっている。しかし、 やはりというか当然というか毒のあるポップなアプローチは健在。 どこかメランコリーで危うい感じは相変わらずといったところ。

デヴィッド・シルヴィアンにいわせると、ジャパンでの経験によって 自己を見つめなおす試みは完了。それ故にジャパンは解散した。

しばらくは放心したような状況が続いたが、坂本龍一との作品に 携わることで、新たな道、すなわち外部へ目を向けあらゆるものを 吸収し自分の物としていく工程へ踏み出す事に成功した。そして この事こそが、ポストジャパンとしての活動そのものなのだ。と。

メンバー構成は、セッションミュージシャンの使用を敢えて避け、 坂本龍一、ジャパン以来の盟友ジャンセンやバルビエリといった 近しい、そして創作意欲に溢れた人材を積極的に登用している。

本作のベストチューンは4曲目「Red Guitar」ではないだろうか。 危うい均衡の元に成立した観念とでも表現すべきなのだろうか。 デヴィッド・シルヴィアン特有の情感を持つこの曲は本作品から シングルカットされた「Red Guitar」「The Ink in the Well」 「Pulling Punches」の中で最高位の全英チャート17位を記録 している。(ちなみにアルバムは全英チャート最高4位)

1.Pulling Punches
2.The Ink In The Well   
3.Nostalgia
4.Red Guitar
5.Weathered Wall
6.Backwaters
7.Brilliant Trees


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posted by 日向 葵 (ひゅうが あおい) at 2006年01月17日 | Comment(10) | TrackBack(4) | ロック-プログレッシブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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